パソコンの電源が落ちる
パソコンの電源が勝手に落ちる、突然切れるというトラブルは電源供給における何らかの異常かパソコン内の熱が関係している可能性が高いです。
パソコンの電源が落ちる、切れるというトラブルは早めに対処すべきです。何度もパソコンの電源が落ちる、切れるというトラブルを繰り返していると、Windowsファイルの損壊やハードディスクの不良化など、ほぼ確実に他の部分にも被害が広がります。
考えられる原因は下記の通りです。
またパソコンの電源が落ちるというトラブルとパソコンが再起動を繰り返すというトラブルとは基本的に分けて考える必要があります。
原因
1. 電力供給の異常
パソコンに対してきちんと電源が送られていない可能性があります。パソコンまで正しく電気がきているかどうかをまず疑ってみる必要があります。
2. CPU周辺の温度上昇
CPUの周辺やハードディスクは、パソコンの電源を入れると一気に温度が上昇します。
特にCPU周辺にはヒートシンクと呼ばれる金属製のものやファンとよばれる小型の扇風機が付いており、パソコン内に発生する熱を逃がし温度上昇を抑えています。
しかし、このヒートシンクやファンに埃が詰まっていたりすると熱を逃がすことができず極端な温度上昇を招くことがあります。するとパソコンの電源が落ちるということになります。これはマザーボードの保護機能が働くためです。
また他に、メモリーやビデオカードの温度が極端に上昇して電源が落ちるということがあります。(ビデオカードのトラブルでは、画面が真っ暗になることが多い)
一度電源は入るがしばらくすると落ちる、時間が経つと再度電源を入れることができるというような場合は、CPUなどの温度上昇が原因であることがほとんどです。
3. 供給電力の不足
ハードディスクや光学ドライブ、各種ボードなどをパソコンに拡張していたり、CPU負荷の高い動画編集などの作業で電力供給が不足することもあります。
メーカー製や自作系を問わずパソコンに搭載されている電源ユニットには最大供給電力がありますので、それを上回る電力がパソコンで消費される場合、パソコンの電源が落ちるということがあります。
特に自作パソコンの場合は、グラフィックボードの増設で電源容量が不足することもあります。
4. 電源ユニットやマザーボードなどの不具合
電源ユニットやマザーボードの不具合は可能性もあります。この部分の不具合の場合、パソコンの電源が落ちるというよりもはじめから電源が入らないもしくは再起動がかかるという場合が多いようです。
また電源が落ちるというトラブルを起こす機種があることを認めているメーカーもあります。メーカーサイトでの確認もするべきです。
対処法
1. 壁から直接電源をとる
タコ足配線をやめ壁のコンセントから直接電源をとり、パソコンの電源が落ちるかどうか検証してみましょう。これによりパソコン内の問題かパソコン外の問題か知ることができます。
タコ足配線等、パソコン以外の原因による事例というのは非常に少ないほうです。
2. 温度対策
デスクトップPCならパソコンのケースを開けヒートシンクとファンを見てみます。
ノートPCの場合パソコンを開けるとメーカー保証がきかなくなることがあります。また機種によっては分解は困難を極めますので注意して下さい。
ヒートシンクはファンの下に付いています。ここが埃にまみれていることがよくあります。埃がべったり積もっていることが多いのでしっかり確認します。
またパソコンの電源を入れてファンがきちんと回転しているかも観察する必要があります。まれにですがファンの不良もあります。下記のような方法で温度・熱暴走対策を行うことができます。
3. デバイスを外す
プリンターや外付けハードディスクなどの周辺機器をすべて外して、パソコン購入後に増設したドライブやボードの電源を一時的に抜きパソコンの電源が落ちるかどうか検証します。
自作パソコンの場合は、増設しているパーツ(グラフィックボーなど)を取り外して試してみます。
4. その他
電源ユニットかマザーボードもしくは電源ケーブルなどの不具合も可能性としては考えられます。
電源ユニットを触ってみて高温になってないか、少し焦げ臭くないか確認します。 マザーボードの場合、円柱形の電池(コンデンサ)を目視して液漏れや膨張がないか確認します。
またメーカーサイトでBIOSアップデートなどのプログラムを適用することにより、 パソコンの電源が落ちるというトラブルが改善されることもあります。